アメリカ人に何かを断わるときはどうすればいい?アメリカ人に何かを断わるときはどうすればいい?
断り方は具体的でないと失礼になる
日本では近所の人に「どちらへお出かけですか」と聞かれた場合、「ちょっとそこまで」と答えても失礼ではありませんし、具体的に言いたくないときはこの言い方が普通です。
ところが英語でこのように答えたら無礼になります。英語では質問に対して曖昧な答え方をすると失礼になることが多いんですね。

例えば一緒に組んで仕事をしている人から明日も来られるかと聞かれたとします。日本語では「明日は来られません」ですんでしまうかも知れませんが、英語では「他の仕事で忙しい」とか「他の約束がある」とかもう少し具体的に言うのが礼儀です。

日本でも兄弟や親友から同様の質問をされたら具体的に言わないと相手は納得しませんよね。つまり日本の文化では関係性によってどこまで具体的に言わなければいけないかという考え方が許されるのですが、アメリカ文化はそうではありません。

もう一つは日本の文化では用件だけを言うということは余計なことを言わない人だと美徳にすらなるときもあります。そこまでいかなくても「あの人は寡黙な人だ」と言われるだけでマイナスなラベルは貼られません。
ところがアメリカ文化にはあまり話さないということは個性がないと見られます。アメリカ文化では「出るくぎは打たれる」という考え方はありません。それどころか「くぎは出るべきだ」と思っています。この点では日米の文化は完全に違います。

そういう意味では「出るくぎは打たれる」という日本文化が嫌な日本人はアメリカに行ったほうがよいかも知れませんね。もっともアメリカ人の個性の強さは はんぱではありません。
顔に青筋をたてて相手にガミガミ文句を言っていたと思ったら次の瞬間猫なで声になってなだめすかしにきたり、「お前の顔なんか二度と見たくない」と捨てゼリフを言って帰った人が次の日に「悪かった、話を聞いてくれと」と電話をしてくるとか、「あなた方は良心ってあるの」と聞きたくなりますよね。
有名になろうとすると彼らはエンパイアステートビルから飛び降りるとか、「自由の女神」によじのぼるとかとんでもないことを命がけでやろうとします。ですからアメリカで成功しようとする日本人はもう一度自分の個性の強さをアメリカ人と比較するべきだと思います。

話は横道にそれましたが、アメリカ人に対する断わり方は、そのようなわけで具体的であればあるほどいいと思います。最近、私が体験したのはある家族を食事に誘ったら「申し訳ないが、子供が恥ずかしがりやだから」とていねいに断られました。
面白いのは日本では「私事ですが」と言って個人的なことを遠慮しながら言う文化がありますが、英米ではこのようなことはありません。英米人の感覚から言ったら仕事より私事のほうがよほど大切だという人が多いと思います。したがって仕事を断る場合もプライベートなことを理由としても何ら問題はありません。
「歯医者の予約がある」、「家内が待っている」、「子供を風呂に入れなければいけない」などの理由は正々堂々言っていいどころか、このようなことを言うことによって相手から親近感を持たれるんですね。筆者にとって最も面白かったのはある男性(女性ではありません)から重要な会談を「子供が生まれそうだから」という理由で代理出席を認めて欲しいと頼まれたことです。

その時期は都合が悪いので会えないという場合も何故都合が悪いのかを言ったほうがていねいです。休暇でハワイに行くとか、出張でロンドンに言っているとかアメリカ人の場合は具体的に言ってきます。
その際にハワイでボーイフレンドを見つけてくるとか、タイで東洋の女性と楽しんでくるとか冗談とか余計なことをいう人もいますね。

話はまたとびますがアメリカ人はビジネスでもプライベートでもよく余計なことを言ったり書いたりします。私のパートナーの一人は家に日本式のお風呂を入れたいとメールで書いてきたので、どんな風呂かと質問したら詳しい説明をしてきました。
極めつけは以前に提携の話があった人はたまぁに「おち」のある小話を送りつけてくるのですね。ヒマなときならいいのですが忙しいときにこれをやられたらたまりません。感想はどうだなんて聞かれたらたまりませんよね。

具体的な商談を断わる場合でも日本の会社のように今回はダメだったではアメリカ人は納得しません。値段が高かったとか、自分は賛成したのだがボスが反対だったとか、できるだけ具体的に理由をあげるべきだと思います。
「今回はご縁がありませんでした」なんてことを言ったらキョトンとしてしまうでしょうね。ドライだと思われるアメリカのビジネスの社会でも人間関係が基本です。したがって文化的相違を理解しながらキチンと断わるのが信頼関係を築くのに大切ですね。

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