英米人上司とうまくつきあう英米人上司とうまくつきあう
1. 簡単に親しくはなれない

入社したかった英語が使える会社の明日が初出勤日、上司はアメリカ人です。「朝は何て挨拶したら良いの? Hi だと失礼かなぁ、Good morning!のほうが良いかしら、相手を呼ぶ時はファーストネームで良いの、あるいはMr.Johnsonとか Ms.Johnsonのほうが良いの」等疑問はいろいろあって「困っちゃったなぁ」なんて2日も悩んでいたら、出勤初日から笑顔で迎えてくれ、「自分のことをファーストネームで呼べ、家族同様の付き合いをするから」と言われて本当に良かったと喜んでいる人が多いですが、だからといって安心するのは危険です。

何故かと言いますと、それは親しくなっているということではありませんし、ましてあなたのことを信用しているということでもありません。日本人の場合と同じように実績を積んでいってはじめて信用がつき、心を許し合うようになるのです。

私が途中入社した会社は日本の会社だったのですが、上司がアメリカ人で先輩もアメリカ人でした。その先輩は年配の方でしたが、その人の隣の席に座らせて貰ったお陰でその人とは直ぐに仲良くなれ、信頼関係も深めて行けました。ところがどういうわけか、上司とは一瞬、挨拶だけしたのですが、その人は辞めたようで、上司は日本人となりました。

その代わり、アメリカの商品だったので、その商品の説明等は他のセクションのイギリス人がやってくれることになりました。エンジニアで年齢は若かったのですが、私にとっては先輩です。それなりの敬意は表さなければなりません。
ところが、イギリス人ですし、エンジニアなのであまり冗談は好きではありません。会話のトーンも隣のアメリカ人とは異なりましたが、それでもある程度は冗談を言いながら段々と仲良くなっていきました。
お客様ですが、米軍も上得意のお客様でした。直ぐそばの基地は横田基地でした。
一度プレゼンをすることになり、横田基地に行くことになりました。「えっ、私がそのプレゼンをやるの?」と一瞬恐怖を覚えましたが、この時はメーカーのベテランのアメリカ人セールスマンがプレゼンをしてくれることになり、ホットしました。
勉強させて貰おうとそのプレゼンをしっかりと聞かせてもらいましたが、うまかったですね。彼は20人位のグループに商品について初めての説明をし始めたのですが、驚いたことにリラックスして、プレゼン用のテーブルに腰掛けてしまいました。そして、Hi, how are you? My name is ... と自己紹介して、フレンドリーに話を進めたのですね。それで「最後に質問はありますか」と尋ね、その質問に対して私たちが答える方法で商談を進めました。リラックスしたムードで進められたので、商談はとてもうまくいきましたね。

話はそれますが、アメリカ人の集会があり、時間をつぶすために参加させて貰いましたが、スピーカーの話している英語がほとんどわかりませんでした。

突然聞くネイティブスピーカー、まして軍人の幹部が軍人に話している英語は私たち日本人にはわかりませんね。

英語を学んでいる皆様に助言したいことがあります。外資系の会社で多くの英米人と話す時には全く問題なかった人もその同じ英米人の英語が突然分からなくなる時があります。それはその人の話す英語がスピードもアクセントも完全にネイティブスピーカーのレベルになった時です。

つまり私たち日本人と話す時は彼らは私たちの英語はネイティブではないと分かっていますから、自然の英語は話していないのです。

夏目漱石は東大の英文学を首席で卒業し、国の費用でイギリスに留学した新進気鋭の英文学者でした。ロンドンである時、突然尿意を催し、イギリス人にトイレは何処にあるかと聞きました。その答えが全く聞き取れず、しかも何べん聞いてもわからないのでショックを受けたそうです。トイレはどうやって見つけたのかは私は調べていませんが、これは有名な話です。

私もロンドンのナイトクラブで接待してくれる女性とは全く不便なく会話をしていたのに、彼女の同僚が来て、2人で話始めると私には分からない英語になりました。

アメリカでも初めて会った人の英語が全く聞き取れなくと困ったことは何べんもあります。何がその原因になっているかと言いますと、メールでのやり取りから、相手が筆者の英語がネイティブレベルでうまいと誤解しているからです。
ですから交渉の前には必ず条件面やその他の件については話し合いをするようにします。それらについては良く分かりますが、それから離れた件で、またそこに知らない人が、その人の英語は聞くのも初めてだという人が加わったりすると途端に英語がわからなくなります。
ネイティブの話をネイティブスピーカー・レベルで理解することは不可能だと筆者は思っています
ただし、それは悔しいので特別のヒヤリングの訓練をしばらく続けたことがあります。通訳のスクールなどで実践している訓練で、毎日続けると目に見えて上達しますが、それを全ての分野で訓練したとしたら数年もかかるので私には不必要と判断して止めました。
話は飛びましたが、元に戻ります。筆者はその勤務先で、日本語と英語を使い分けながら、仕事をしましたが、ていねいな英語を使う時はこちらで決めるのではなく、相手が望む方法で話すのが一番良いと自然に分かってきました。

上司とかお客様で例えばMr. Johnson と呼んでいて、相手が嫌な時はファーストネームで呼んでくださいとハッキリ言ってきます。上司に対して分からない時は、こちらでHow can I call you? (どうやって呼べば良いですか)と聞けばハッキリと答えてくれます。

英語は日本語とちがって「です」「ます」調がないので初めて会った人とでも話ははずみやすいですし、また英語の世界では握手から始まり、ハグ等、ボディタッチが多いので、経験の少ない日本人はすっかり安心して心を許してしまう場合がありますが、これはまったくちがいます。

初めて会う英米人にはきちんとした英語を使い、礼儀ある態度で接したほうが私たち日本人には合っていますし、誤解を与えることも少なくなりますね。

2. ていねいな英語を使う

英語には「です」「ます」調がないからといって、ていねいな言い方がないということではありません。英語におけるていねいな表現 (polite expression) をする最も簡単な方法は、発音を下手でもいいからできるだけ明瞭にすることと、言葉を多く使うということです。これだけでも、ずいぶんちがいがでます。例えば、上司からあることを命令されたとします。この場合、単に "OK."と言うのと "OK,Mr.Johnson."というのでは丁寧さが、違います。"Thank you.", "Thank you very much.", "Thank you very much., Mr. Johson."となるにしたがってよりていねいとなります。同様に「そうです」「そのとおりです」も、 "Correct.","That's correct.","That is correct.,Mr. Johnson."と違いがでてきます。それから Yes というところをイヤーと発音する人がいるがこれはいけません。遊んでいるのではないし、遊んでいるときでも教養のある人からはバカにされます。

3. 別れ際はさっぱりしている

アメリカ人は仕事が終わって別れるときは、"See you tomorrow." などのあいさつした後は、後も見ずにスタスタ行ってしまいます。忘れ物をして帰ってきたときなど、もうあいさつはしないときもあります。こんなとき、自分が嫌われているかと思いたくなりますが、そんな必要はありません。あいさつはすんでいるのだから、もう良いというのが、アメリカ人の論理なのです。日本人のように駅まで一緒に帰ろうとか、エレベータまで一緒に行こうとかは考えないのです。こちらが一緒に行きたい場合は、そのように言えばはっきり答えてくれます。

<英会話応用例>

あなたのことをどうやって呼べば良いですか。(How can I call you?)
今日は仕事がおわりました。何かお手伝いすることはありませんか。(I've finished today's work. Is there anything I can do for you now?)
お先に失礼します。明日、お会いしましょう。(「お先に失礼します」の訳語はありません。See you tomorrow.) 駅まで一緒に帰りたいのですが、良いですか。(I want to go to the station with you. Is that OK?) 帰りにお茶でも飲みませんか。(I'd like to drink a tea with you before going back home. Is it OK for you?)
 英米人と生活をともにする
 英語かけこみ寺へ