ヨーロッパ人同士の言い争いはすごいヨーロッパ人同士の言い争いはすごい

イタリア語の校正が間に合わない。そこで、何人かのイタリア人に声をかけて、助っ人を依頼した。そのうちの一人が来て、条件面の話をしたら、時間給1万円を提案された。冗談じゃない。こちらが困っているからといって、人の足元を見るのもいいかげんにしてもらいたい。押し問答をした挙句、突っぱねて帰ってもらった。

5分後に外に出ようとしたら、私の靴がない。オフィスの周り中を探したら,踊り階段のところに隠してあった。とんでもない金額を要求してきて、それが通らないので、帰り際にいやがらせをして帰ったわけである。人種偏見はないのだが,"Fuck you!"と言いたくなってしまった。それ以降、外国人と面接して断ったときには、靴を持って行かれないように、玄関まで送って、確かめることにした。

結局,イタリア語も母国語同様の理解力があるというフランス人男性スタッフに、試しにやらせてみた。そうしたら、イタリア人翻訳者が英語から翻訳したイタリア語に、次から次へと赤を入れてくる。

本人の実力はわかったが、こんなに赤を入れられたら、プロジェクトが遅れてしまう。「絶対にまずい大きな間違い以外は、大目に見てくれ」と頼んだのだが、がんとして譲らない。

困っていたら,私たちの議論を聞いていた他のフランス人女性が、私に加勢してきた。プロ意識も大変結構だが、納期に間に合わせることが至上命令なのだから、私の言うことを聞くべきだと主張してくれた。

ところが、この男性は聞く耳を持たない。とうとう私は大声を上げて、「私が責任者なのだから、私の言うことを聞かなければだめだ」と命令口調で言ったら、やっと従ってくれた。

屈折したアメリカ人
今度のプロジェクトは、英語のローカライズである。編集者にアメリカ人を使ったが、この人が朝から晩まで文句や愚痴を言う。初めのうちは適当になだめていたが、止まらないので強くなじったら、I feel miserable working with you.(私はあなたと仕事をするのがみじめである)と言ってきた。「そんなら何でここに来て仕事をするのか」と言いたかったが、喧嘩になるので我慢していた。 それでもこの不満居士は止まらない。パソコンの動きが悪い、電話の音がうるさい、挙句の果ては、私が他の人と話すのを止めてもらえるかと、とどまるところを知らない。

とうとう私はプッツンした。大声で怒鳴り始めた。そうしたら、そんなに怒鳴らないで話し合いをしようではないか、と下手に出てきた。応接室に入っても怒りがやまない私は怒鳴り続けた。すると、40を過ぎているこの人は、泣き出してしまったのである。

こんな中年に泣かれたのは初めてである。仕方なく矛をおさめて、こんこんと言い聞かせたら、謝罪の上、態度を改めるというのである。気分転換に外に出てもいいかと言うので、いいよと返事をしたら、30分帰って来なかった。

こんなアメリカ人は初めてである。英語には expatriate という単語がある。略して expat とも言って、外国に長く住む人のことだが、日本に住む外国人で、日本の文化になじめずに自国の文化を懐かしんでいる外国人には、屈折した感情を抱いている人がたまにいる。

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