甘い中国料理に注意?


シカゴ

ホテルに到着したのが午後5時。日本時間では午前2時である。日本からの飛行機の中では1時間しか寝ていないので眠くて仕方がないがパソコンがインターネットに接続できるように設定する。

人気のある中華レストランがあると聞き、夕食はそこでとることにし、タクシーで出かけた。
タクシーをおりると物乞いがいてお金をせびられた。お金入れのカンカラを見たらコインしか入っていなかったので小銭で2ドル入れた。そうしたらその物乞いさんは3日前から何も食べていないのでもう少し恵んでくれと見え透いたウソをついてきた。
日本だったら物乞いがお金を恵んでもらったらもっとくれとは言わない。アメリカの物乞いは積極的である。

だから、アメリカで物乞いにお金を渡す時は初めからそのことを計算していないといけない。初めから2ドルを渡すのではなく、1ドル渡して、「もう少しくれ」と請求(?)されたら、もう1ドル渡すとかしないといけない。

レストランは満員で席がなく1時間待ちだとのこと。カウンターだったら座れるというのでカウンターに座る。
メニューを見ると英語だけで中国語がない。アメリカの中華街にある中華レストランのメニューは通常英語とともに中国語でも表記されている。中国語で書かれていないと正確に表現がされないのである。「炒飯」や「炒麺」の「炒」という字は「いためる」という意味で、このことから「炒飯」や「炒麺」の意味は、日本語でいうとチャーハンとかヤキソバということが明確にわかる。
「肉糸」と書いてあれば「肉の細切り」という意味である。
全世界から集まってくる中国人はこのようなメニューを見ると安心してメニューの選択ができるわけである。
したがってこの中国語のメニューのないレストランは本格的な中国料理ではない。このような店に入るとメニューを見ても実際に料理が出てくるまではどんな料理か想像ができないのである。
私たちが行ったレストランも完全にアメリカ式中華になっていて、ほとんどの料理が甘い味付けになっていた。
本格的中国料理を知らないアメリカ人は甘い中国料理のほうが初めは食べやすいのである。

帰りのタクシーを止めようとしたら別なタクシーが割り込んできて、われわれの前で止まった。やむを得ずそのタクシーに乗ろうとしたら関係のない車がそのタクシーの隣に急停車してわれわれに何か言っている。
何かと思ってよく聞いてみたら割り込みをしたタクシーに乗るのはよくない、割り込みされたタクシーに乗れという。
OKと言ってその人に従った。fair(公平な)という言葉が好きなアメリカ人の面目躍如とした瞬間であった。

シカゴ
2時まで商談。途中にIPOという略語が出てくるがさっぱりわからない。何の略語かと聞いたら Initial Public Offering の略だと言う。これを聞いても相変わらずわからない。
説明して貰ったら、会社を起業し、ナスダックなどの株式市場にその会社の株式を公開することをアメリカでは簡単に go public と言う。その時点で一株がいくらかが決まるのだが、その一般公募のことを Initial Public Offering と言うそうだ。
それならそうと、きちんと説明してくれないとわかるわけがない。アメリカ人は他の文化を受容するという点では日本人にはない心の広さがある。ところが交際している相手、あるいは交渉している相手が、英語についてもアメリカ文化についても熟知していないということをすぐに忘れてしまう。われわれは日本人で英語は母国語ではないということをなんべんも言っているにもかかわらず、その辺の配慮がまったくなくなってしまうのである。これはアメリカ人の不思議さである。

Navy Pier という埠頭に出かけてみる。ここはいろいろなレストランがあるが、その中の一つのアメリカン・レストランに入る。飲み物は何がいいかと言うので私はビールがいいと言ったらオリジナルのビールがあると言う。「それはおいしいか」と聞いたら飲んでみるかとグラスに半分くらい入れて持ってきた。レストランで無料でビールを試飲したのは始めてである。

夕食はどこかのレストランで越年しながら取ろうということになるが、大抵は予約でいっぱいである。ホテルのアシスタントマネージャーに相談するがよい知恵はない。ホテルの部屋にあった旅行ガイドに「ベニハナ」の広告があったので電話して聞いたら席はあり、12時過ぎまでいることができるとのことで予約した。

「ベニハナ」てはJuanという白人の男性が例の「ベニハナ」特有のパフォーマンスをしながら調理する。時折お客が冗談を言ったりするのに、調理をしながら受け答えをしている。このような英語のやり取りは日本人の私たちにはほとんど理解できない。これがわかる日本人は英語もほとんどネーティブのレベルでないと無理である。

ステーキとロブスターを焼く前にチャーハンを炒めてサービスされる。先にチャーハンを食べたら後の料理がおいしく食べられないと思うが、それは日本式考えでアメリカ式は違う。アメリカ式は沢山食べられて幸せなのである。

日本人のロッキー青木が始めた鉄板焼もアメリカ流にローカライズされ、全米でのチェーン展開となっている。すでに日本の鉄板焼きではない。しかし、この成功はアメリカ的で興味が尽きない。和食のアメリカ版でこれ以上成功した店はないと思う。

11時を過ぎたらお客が帰り始め、店も閉店の準備が始まった。あれぇ、それでは話が違う、予約したときは12過ぎまでいられるのを確認したはずだ。ところが後片付けはどんどん進んでいるのだ。アメリカではこのように話が違うということがよくある。アメリカではよく言えば自由闊達、悪く言えば適当でいいかげんなところがある。日本人はまじめすぎるのだろうか。ベニハナは日本のレストランではない、アメリカのレストランなのである。

<英会話応用例>
この中国料理のメニューには中国語版はありませんか。(Do you have a menu in Chinese?
いいえ、ありません、英語しかありません。(No, we don't have a menu in Chinese.
この中国料理を調理している調理人は中国人ですか。(Do Chinese people cook these Chinese foods?)
いいえ、中国人もいますが、そうでない人のほうが多いです。(We have Chinese cooks but most people are not.
ここの料理は純粋な中国料理ではないですね。(These foods you are offering are not pure Chinese foods.)
そうですね、アメリカ式中国料理です。(Yes, they are rather American styled Chinese foods.)

アメリカではクレジットカードのJCBは使えない?へ

プロローグへ