アメリカ人はスキンシップが好き

英米文化の特色の一つは初めて会う人に対して肩をたたいたり、抱いたりすることですね。日本の文化では相手の身体をやたらに触ることは失礼にあたりますが、英米人は相手の体に接触することにより親近感を増やそうとします。相談しにくいことを相談したときなど抱擁までしてきますね。これは日本とアメリカの文化の大きな違いだと思います。

言い方を変えますと、英米文化は、特にアメリカ文化は直ぐに相手と親しくなろうとする文化、反対に日本文化は時間をかけて親しくなろう、親しくなったらそれを深めようという文化とも言えます。

これを助けるのが言葉の違いです。英語は軽い言葉ですが、日本語は重い言葉、初めて会った人とは「です」「ます」調で話すのが礼儀です。英語は「です」「ます」調がありません。初めて会ってもいきなりファーストネームで呼び合っても問題ありません。

もう一つの大きな違いは英米文化は平気で手の内を見せること、反対に日本文化は簡単にそれを見せません。家族の事情なんかも英米文化は平気で知らせますが、日本では簡単に見せたり教えたりしません。

私が長くお付き合いをしているアメリカ人がいます。その人はある大学で講義のうまい人気教授です。自分の専門の心理学を使用して、人間の心理がビジネスを変えるという理論で、有力なアメリカ企業の数社のコンサルタントもしていますが、話がうまくて直ぐに人と仲良くなります。この人は日本人と会う時は握手をしっかりと片手でして、もう一つの手では深く両方の手を柔らかく包むだけではなく、握手をしながら丁寧にお辞儀をするのですね。それがいかにも滑稽なのですが、本人は真面目ですから、笑うわけにもいかないんですよ。このような軽い仕草を真剣にやる、これは日本人には真似が出来ません。

笑い話があります。この人の家に泊めて貰った時に電子レンジ (microwave か microvave oven) を使わせて貰いました。レンジに入れたお皿が金色が付いていたため、ジリジリと音がして壊れてしまいました。日本製でしたが、簡単に壊れるんですね。慌てた私は謝ってそれは弁償すると言いました。私の友人はそれで同意したのですが、奥様が同意しません。「マイクは家のゲストなのに何故弁償させるの」と夫婦の言い合いになりました。私はどちらの味方にもなれませんよね。

その他にも、お義母さまが同居していたのですが、この人に「娘に優しくしろ」とかを私の前で平気で言ったりします。悩ましいのはこの時に「マイク、あなたはどう思う?」と質問されることです。これも困りますよね。

しかも話はこれで終わりません。本人が出かけた後に「ハグはしたけれどマイクがいるのでやっただけで、真心がこもっていない、マイク、どう思う?」と聞かれたら何と答えれば良いのですか。

日本では客人の前で言って良い話と悪い話があると思いますが、アメリカ人の場合は、それがないと思います。ゲストではあっても家族の一員なので一緒という雰囲気になってしまうのですね。

その反面、良いところもあります。この人には娘さんがいますが、その娘さんに友人の高校生がいたのですが、私がこのご夫婦、つまり娘さんには両親ですが、その両親を招待しようとすると娘さんが私に直接、「マイク、私も一緒に行っても良い?」と聞いてきます。「もちろん、良いよ」と答えると、「彼も連れていって良いか」と聞いてきます。そして連れていくと、その2人は私たちとは別のテーブルにしっかりと座って楽しんでいるのですね。このような絵は日本では描けないと思います。

話はとんでもない文化論になってしまいましたが、話を戻します。私は緊急時についていろいろ聞いてみました。アメリカ航空局の決まりで出入り口に面している席には ABP(able bodied persons健常者)が座らなければいけないと法律で決まっているというのですね。
ただし何らかの障害を持った人(disabled person)を差別することはいけないとされている。もし英語ができない人でも英語ができる人が通訳したりすることで手伝うことができればそれでかまわないと言うのです。
ここにもアメリカの公平さを尊ぶという精神がでているのがわかり、感心しました。

英語では省略語がよく出てきます。このような時は What does it stand for?(何の略ですか)と聞けばよいですね。

<応用例>
Stand for  〜の略だ。
A: What does ABP stand for?
ABPは何の略ですか。
B: It stands for "able bodied person."
able bodied personの略です。

健常者 able bodied person
ableは「有能な」である。例文: able teacher
ableが動詞の語尾につくと「〜できる」「〜するに適する」「〜するに足る」という意味になる。このような働きをする言葉を接尾語と言う。

例: eatable (食べられる)、loveable (愛すべき)、usable(使用に適した)
障害者 disabled person, the disabled, handicapped person, the handicapped
disが他の言葉の頭につくと反対の意味になる。このような働きをする言葉を接頭語と言う。disabled person の代わりに the を使い the disabled でも「障害者」という意味になる。次の the handicapped も同じである。
他の例では「年配者」を senior citizen と言うが the elderlyでもよい。
なお old man は侮蔑的な表現になるので使えない。

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