【 第2章-5 】
  初めての海外出張

 約束をしてあったアーバン氏に、ホテルから電話をしました。

Hello, can I speak to Mr. George Urban, please?
(アーバン氏と話がしたいのですが)
――Hold on second.
(少々お待ちください)
――Hello.
Mr. Urban?
(アーバンさんですか)
This is Sakamoto speaking from ABC Corporation.
(ABCコーポレーションのサカモトです)
I am now in New York city and I would like to meet with you.
(ニューヨークに来ていまして、お会いしたいのですが)
Can I visit your office tomorrow afternoon?
(明日お邪魔してよろしいでしょうか)

 はじめのMr. George Urban は、正確にはMr. Urban とラストネームだけで言うべきですが、われわれは外国人ですから、これでもよいでしょう。
 ファーストネームとラストネームと両方言いたいときは、Mr. を省いてCan I speak to George Urban, please? というのが本式です。
Mr.がなくて呼び捨てなんて失礼じゃないかと思うかも知れませんが、それは日本語での話です。だからCan I speak to George Urban, please? を翻訳するときは「ジョージ・アーバンさんとお話がしたいのですが」と「さん」を入れなければおかしいと覚えてください。

 ちなみにMr. (Mrs. Miss Ms.も同じ)は日本語に訳す場合、いつも「さん」ではありません。
 文脈によっては「君」のときもありますし、メールや手紙では「さん」ではなく、「様」でないとおかしいですね。
 ところが英米人はこれがわかりませんから、相当日本語がうまい人でも、メールでは「小林さん」としてしまいます。
 もっとも日本人でも、取引先に送るファックスの宛名に「さん」とつける人がたまにいるぐらいですから、このようなことにめくじらをたてるのはよしましょうか。
 言葉とはそれだけ難しいものですね。

 Hold on.は電話で待ってもらうときの慣用句です。
 ただアメリカの飛行場からのシャトルに乗ったときにHold on.と言われるのは「しっかりつかまれ」という意味です。

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