【 第2章-10 】
  外国人には何を聞いたら失礼か

 「初めて外国人と会うのだが、何を聞いたら失礼か」と聞かれるときがあります。この質問自体が日本的感覚なんですね。
 異文化交流には誤解や失礼はつきもので、気にしていたら外国人とはつきあえません。
 アメリカ人と初めて会うときに聞いて失礼なことは、年齢だけでしょうね。
 アメリカは建前上、性別と年齢で仕事の面でも差別しないことになっていますから、履歴書(resume)にも年齢を書いてこない人もいます。
 年齢以外は何を聞いても差し支えないと思います。 Are you married? (結婚していますか)と聞いてもすぐに答えてきます。ただ日本より離婚が多いですから、I was divorced.(離婚しました)と答えてくる人もいますが、なんでもありません。
 アメリカ人はfree という言葉が好きです。基本的に何を聞くのも自由です。それに対して答えるのも自由です。
ですから「その質問には答えたくありません」(I don't want to answer that question.)と言ってもかまいません。

 日本文化では自分の好き嫌いや感情的な言い方はよくないとされていますが、英語はちがいます。逆に、相手が楽しんでいるか不快かを気にしながら、会話が進んでいきます。
 ですから相手がI don't want to answer.と言ってもきまずくなるわけではなく、言われたほうもOK, that's no problem.(はい、けっこうです)と言って、他の話題に自然と移ります。
 ほめたりするときも、日本語だと「そのネクタイすてきですね」で、「私はそのネクタイが好きです」とは言いませんが、英語では、I like your tie.(私はそのネクタイが好きですよ)で、ほめているのです。初めて会った人にこのようなことを言ってもおかしくありません。
 ホテルのフロントの人がいいネクタイをしていたら It's a good tie.とか I like your tie. と言うと、相手は喜んで Thank you. と言ってきます。
 日本ではチェックインするときにホテルのフロント係のネクタイをほめたり、ヘアースタイルをほめたりしたら変な目で見られますよね。

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