【 第3章-19 】
  誘いを断るときは具体的に理由を言う

 英語は日本語に比べて、Yes No がはっきりしていますが、(して いないときもよくあります)、相手の立場を考えて、はっきり言えないときも当然あります。

 たとえば男性が女性から、

Would you like to dinner tonight?
(今晩、食事に行かない)

 なんて誘われたら、気が進まなくても、そうとは言いづらいですよね。
 ですから、

Actually, I have to work at home tonight.
(今晩、自宅で仕事があるんですよ)

なんて適当なことを言ったりします。その女性が上司だったら、仕事は明日にしなさいって言われたりすると困り ますねぇ。そうしたら、

Sorry, I am feeling tired tonight.
(ちょっと今日は疲れているんですよ)

とでも言いますか。
 それでも相手があきらめてくれず、

Come on, Mike, lets go.
(マイク、そんなこと言わないで行きましょう)

と言われたら、もう行くしかないでしょうか。女性版セクハラですか。
 冗談はともかく、断るときは英語の場合、具体的に断るのが礼儀です。日本語では「ちょっと用事があるものですから」で済むときが多いですが、英語では歯 科医との約束があるとか、マッサージに行くことになっているとか、ハッキリ言います。子供と遊ぶ約束をしているでもいいでしょう。
 日本の会社では男性が誘われた場合、「家内が待っていますから」と言って断る人はあまりいませんが、英語ではMy wife is waiting for me.(家内が待っています)は正々堂々の断りかたです。
 ビジネスでの断り方も同様で、必ず具体的に言います。
 私が聞いた面白い例は、取引先の社長がトロントからサンフランシスコに来られない理由として、奥さんが臨月で、いつ赤ちゃんが産まれるかわからないから だというのがありました。

 それから、日本の商習慣では「検討します」(We will investigate the matter.)というのは日常茶飯事で 使用する表現ですが、欧米人はこの表現に不満です。彼らはいきなりこのようには言いません。
 例えば担当者である自分はやりたいが、上司の決済が必要だから待ってくれとか、やはり具体的に言ってきます。
競争相手がある場合には、その旨はっきり言ってきます。日本の会社は、たまにこっそりと別な候補に会っていて、そのことについては相手に知らせないという ことがありますが、そのような方法は原則的に取りません。特にアメリカの会社はこの点フェアーであると思います。

 アラブの会社でも、英米人が雇用されていて責任者になっていたりすることも多いですから、インターナショナ ルビジネスの進め方は英米流となります。です から他にも候補の会社や競争相手がいる場合は、はっきりと言っておいたほうが後々トラブルがありません。それを言わないでコソコソやって、変だと相手に感 づかれると、

What kind of games are you playing?
(何をたくらんでいるんだい)
Don't play on me.
(私のことをだまさないでくれ)

などとズバリ言われてしまいます。


前ページ | 次ページ | はじめに