【 第5章-12 】
  カニを食べにでかけてタクシーでトラブル

 サンフランシスコはカニがおいしいことでも有名です。
 Fisherman's Wharf (フィッシャーマンズ・ウォーフ)に、カニ料理店があります。
 Fisherman's Wharf はTシャツやジャケットなど、よい商品が安く売られていて、ついでにお土産も買えるので便利です。
 どういうわけか日本人と会ったことがないのですが、日本人の旅行者はFisherman's Wharf に行かないのでしょうか。ダウンタウンの「全日空ホテル」(ANA Hotel )の付近では日本人とよく会うんですがね。
 そんなわけでいつもはフィッシャーマンズ・ウォーフにあるホテルに宿泊するのですが、今回はダウンタウンのホテルだったのでフィッシャーマンズ・ウォーフにはタクシーで行くことにしました。
 タクシーに乗り込んで、

Fisherman's Wharf, please.

と言いましたら、車が走り出した後、

――Are you going there for shopping?
(買い物に行くのですか)

と聞かれたので、

No, we are going there to eat crabs.
(カニを食べに行くのですよ)

と言ったのですね。そうしたら、

――I know a very good restaurant for crabs.
(カニがおいしい、とてもいいレストランを知っているよ)

と言ってきました。場所はどこかとか聞いているうちに、どうしてもそこへ行こうと言うんです。
 運転手にとってみれば、そちらのほうが場所は遠いですから、タクシー代は高くなりますし、客を連れていけば店からチップもはずんでもらえるということで、ガンとしてゆずりません。
 どちらが客かわからなくなってきました。
 これはまずいと思った私は、強い口調で、

Forget about that restaurant.
(そのレストランのことは忘れて!)
We want to go to the Fisherman's Wharf. OK?
(私たちはフィッシャーマンズ・ウォーフに行くのだ。それでいいかね)

と言ったのです。
 そしたら肩をすくめて OK と言って、やっとフィッシャーマンズに向かい始めました。
 アメリカ人を相手にするときは、はっきり意志の表示をしないと、ことがおさまらないときがありますね。

前ページ | 次ページ | はじめに