はじめに
最近20年ぶりに高校の同窓会に行ってきました。「今何の仕事をしているの」と聞かれた私は翻訳の仕事をしていると答えました。すると友人は不思議がって「君はそんなに英語ができたっけ」と言うんですよ。失礼な話だが私は高校時代それほど英語の成績はよくなかったのです。試験があるといつも100点満点中20点とるのがやっとだったんです。
それが図々しいことに現在は翻訳者としてお客様からお金をいただき、英会話も教えています。しかし私は今でも英語はうまくないと思っていますし、今後も世間の立派な先生方のように英語の達人にはなれないだろうと思っています。それでも翻訳会社の仕事も30年以上続いています。
大事なことは英語をうまく話すことよりも英語を使って何をしたかということです。英語はコミュニケーションのためのツールだということは頭ではわかっていても英語を話そうとするとこれをすっかり忘れてしまいます。
その結果うまく話せない自分にいらいらしてくるのです。これではいけないと思って書店で英語がうまくなりそうな本を見つけて買ってきますが、読んでみるとむずかしくてやめてしまいます。この繰り返しなのですね。
これらの本には著者がどのようにして英語がうまくなったかについて書かれていません。つまりその過程がわかりません。だから私たちにとって応用ができないのです。
本書では私が自身の失敗談も含めながらどのようにして英語が話せるようになったか、そして読者が最小時間で英語をものにするにはどうしたらよいかが読み進むうちに自然にわかるように構成されています。
私は以前に「英語かけこみ寺」というホームページを開き、このような問題に対して情報を提供してきました。英語関連のホームページとしては国内で最も人気のあるサイトの一つとなりました。この最新版も近々にオープンする予定です。
私が繰り返して言っていることは英語はうまく話す必要がないということです。アメリカ人ですら英語がうまくない人がいっぱいいるのになんで日本人の私たちがうまく話さなければいけないのでしょうか。
読者が本書を楽しみながら、お読みいただき、本書を使いこなして、英会話に自信をもっていただければ私にとって望外のしあわせです。
マイクの体当たり英会話
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